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2012年05月05日

デフレ経済の中で「モンスター消費者」になっていないか

先日の記事「関越道バス事故から見えてくるもの」にかかわって。

「現代ビジネス」に興味深いコラムが掲載されていました。

高速バス事故の「事故の責任」は、あなたにも私にもあるかもしれない。ブラック企業を生み出す「ブラック消費者」という問題

どんな仕事をしていようと、「お客様は神様」です。
たとえ時給750円のコンビニバイトでも、精一杯の仕事が要求されます。
そりゃまあ、仕事のプライドとしては精一杯な姿勢も大事だと思う。
けど、それに対する対価が支払われていると言えるのかどうか、です。

記事を拾い読みしてみます。

日本は構造的なデフレに苦しんでいます。たとえば1995年から現在までの日本の株価の値上がり率上位を見ると、ヤマダ電機、ファーストリテイリング(ユニクロ)、ニトリなどの会社が上位に来ます。デフレ対応に成功をした会社群たちです。


この日本の中で今も増えているのは、年収300万円以下の層であり、彼らに満足を与えるサービスや製品を提供している企業や組織が増えていったのは当然です。年収300万円以下の層は年々増えています。デフレ経済が続く限り、平均年収は下がり続けるし、ビジネスという意味ではそれに上手に対応をした会社が成功するのは今後も続くでしょう。


このデフレ経済に対応をするためには、消費者に対する価格を下げるための企業努力が必要になります。それは「消費者がのぞんでいるから」です。生産者や販売者は売値を安くしたい動機はあまりありません。売値を下げるのは厳しい経営努力が必要になるからです。売値を下げるには、相当なビジネスモデルの工夫が必要ですし、原価を下げるか、従業員やアルバイトに長時間労働をお願いするか、賃金を引き下げるか、従業員の数を減らすしかないわけです。


さて、ここから、「学生たちがアルバイトで鍛えられてくる」という話になります。

父や母に怒られたことはないのに、お客様はとても偉そうです。たかが居酒屋であっても、非常に高いサービスを求めています。お金は払いたくないけれどもサービス満点を求めているし、店側も激しい競争のためにそのために少しでもそのような期待に応えようと頑張ります。

 結果的に、そういう厳しい消費者に鍛えられて、学生たちは相当にたくましくなっていきます。自分の娘や息子には怒鳴れないオヤジがお客様という立場になると物凄く横柄な口で従業員に威張りちらします。読者の皆様もそのような人たちを日常見ませんか?


ここからが記事の本題。

従業員に過重労働を強いるという「ブラック企業」を生み出しているのは、それにも増しておそろしい「ブラック消費者」とはいえないでしょうか。より安くよりよいサービスを求めるのは賢い消費者の条件であります。しかし、それが度を超えてブラック消費者になってしまってないでしょうか。

 お客様は神様なのでしょうが、そのような客としての傲慢がその会社の従業員やアルバイトにしわ寄せを生んではいないでしょうか。タクシーの運転手のささいな口の利き方で腹を立てたりしていませんか。本来はサービスの受け手と出し手は平等なはずです。お客様に感謝をするのは商売人としては当たり前ですが、消費者としてもサービスの担い手にも感謝をするのが当然ではないかと思っています。

 よりよくてより安いサービスを。しかし、それが行き過ぎてしまい、過当な価格競争をするのはサービスの提供者だけでなく受け手の行動にも原因があります。多少価格が高くてもより安全性の高いものがウケるということになれば、サービスの提供者も安全性を高くし少しコストをかけて、その中で価格競争をしていくでしょう。


 社会全体で給料が下がっていく。給料が下がる中でやりくりをしなければいけない。だから、消費者とするとより安いサービスを提供する業者にいかざるをえない。そうなるとその業者で働く労働者にしわ寄せがくる。そしてその労働者に過重労働か賃金引き下げのプレッシャーがくる。するとその人自身がブラック消費者になって、飲食店で怒鳴る。――というバッドスパイラルが起きています。


筆者は最後に、「より良いサービスにお金を払う、「適切に支払う」ということは私たちが今日から行動できること」と提案しています。

個人的には、企業や投資者も「より良い質を求めて投資する」「よりよい労働のために労働条件を改善する」という行動を起こしてもらえないものかな、と思いますが・・・


posted by KEN-NYE at 13:56 | TrackBack(0) | 日記諸々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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