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2012年05月05日

電気が足りないから再稼働するのではない。関電が明言




「受給とは切り離して考えております」

「夏場の需要とは関係を考えておりません」




じゃあ、なんでそんなに動かしたいのか?
その答えは、関電という企業の特殊性による事情。

原発というのは巨大な固定資産です。

バランスシート(貸借対照表)って見たことあります?
普通は流動性配列と言って、資産の部は上から現金預金や売掛金などの流動資産、次に土地建物などの固定資産、と並べるんですが、電力会社の場合は固定性配列といって固定資産が上に来る表示にします。それだけ固定資産が大事なわけです。利益のほとんどはそこから生まれるわけですから。

で、この原発が使えない、「除却」という会計処理を行うことになると、巨大な損失計上により、自己資本が減少する、下手をすれば債務超過になりかねない、というのが番組の説明なんですね。なるほどね。

それともうひとつは、悪名高き総括原価方式。どれだけ投資しても、投資した分に利益を上乗せして電気料金を勝手に決めちゃっていい、というシステム。競争がないから成り立つシステムでもあるわけですが。
固定資産をたくさん計上しておかないと、上乗せできる利益が減ってしまうことになります。

河野太郎衆院議員も「原発が再稼働せず夏を乗り切って、困るのは原子力ムラである」とおっしゃっていますね。

ところで、原発停止で関電の利益が減るということになると、「多くの株主が大飯の再稼働反対に同調する」なんて状況は考えにくいですね。大阪の橋下市長が株主提案を実現するために動いていらっしゃるようですが、さてどうなることでしょうか。




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posted by KEN-NYE at 00:17 | TrackBack(0) | 日記諸々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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