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2012年05月04日

死刑制度について考えてみる

日本国憲法65歳の誕生日をお祝いした翌日。

突然ですがみなさん、死刑制度についてどうお考えですか?

日本国憲法には、こう書いてあります。


第36条 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。



まあ、2010年の世論調査では実に8割の国民が死刑制度に賛成だったそうですから、日本において死刑制度に賛成するのは「ごく普通の判断」なんでしょう。

ただ、世界的に見ると、先進国では死刑廃止の傾向が強くなっています。
ここらでもう一度落ち着いて考えてみるのはいかがでしょうか。

私はどうなのかと訊かれたら、ずっと以前から明確に「死刑反対」です。

「人を殺す」という行為を「悪」とする社会が、刑罰であることを理由に「人を殺す」ことを国家に対して求めるのは矛盾しているからです。
死刑の執行人は「社会から『こいつは殺すべき』という判断が下った」ことのみを理由に、人を殺さなければならないのです。

ただ、単純に感情論から死刑廃止すればいいと主張しても、説得力はありませんよね。
死刑賛成の人にだって、それなりに合理的な主張がありますから。
だから現時点では、まず「一緒に考えてみよう」と呼びかけたいです。
もう一度、冒頭の憲法条文を。

第36条 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。


一応、最高裁が「死刑制度は違憲ではない」とした判決があり、これを根拠に今でも「死刑制度は合憲」との判断がなされているようです。
でも、この判決は1948年。まだ日本国憲法に基づく政治が定着していない、黎明期のものだと考えられます。
また、この判決の時点でも、「死刑制度が合憲と考えるのはあくまで現在の状況に照らしてのことであり、死刑を永久に是認したとは考えられない」「公共の福祉のために死刑の威嚇による犯罪の防止を必要と感じない時代に達したならば(中略)死刑は残虐な刑罰として憲法に違反するものとして、排除されることもあろう」との補充意見まで付けられているのです。
あれから60年余り。憲法が「古くなった」などと考える前に、まず慣例やら法律やら制度について、見直しを考えてみることも必要ではないでしょうか。

その他、死刑制度についていくつか参考のために。


先進国の中でもっとも治安がいい日本で、死刑が必要なのか?(殺人の発生率は、人口10万人に対して、米国が6.8人。フランスが3.6人。日本は、1.0人だ。)

そして、死刑は廃止された


被害者の家族の人たちのことをどう考えればいいの?

森のおひさま教室


ひとつだけ不思議なことがある。それは、この「被害者やその家族に配慮しよう」という動きは、なぜか「加害者の人権には配慮しないでおこう」という動きとセットになっている、ということだ。

「むかしはそんな凶悪な事件を起こす子どもは今ほど多くはなかった」と言います。
これはウソです。

@ 少年による殺人事件は1946年から1969年まで200件以上発生していた。
A 1970年に戦後はじめて198件となり、200件を割った。
B その後、70年代前半に激減し、75年についに100件を割り、95件に減る。
C 75年以降現在(2004年)に至るまでほぼ100件前後で推移している。

「凶悪犯には死刑を!」の深層心理


加害者の人権をいくら奪ってみても、被害者の人権は保障されないのだ。

犯人を殺すことがいったい誰のどんな人権を保障することになるのかわからない、というより言っている本人もわかっていないようだ。
個人としてこう望む、その気持ちはわかる、ということと国家がやることとは別であるべきである。
 「しかない」という刑罰はない。右手で物を盗んだら右手を切り落とす「しかない」と思っていた時代もあるだろう。少女が結婚前に誰かと体験しただけでむち打ち「しかない」と思っている人たちもいる。時代や場所、宗教によって、その「しかない」は変わる。死刑しかないなどと思っていること自体、頭が半分コンクリート化してきている証拠である。
 "時とところを超えて正しい刑罰"というものはない。「しかない」などと言っている時点で説明を放棄し、感情だけに流されていることがわかる。

死刑を使わないで社会をよくするのは、うるさい生徒を排除したり体罰を加えるという手段を使わないで授業を成り立たせる先生と同じで、努力と力量が要求される。しかし、それは求めるべきなのだ。そのために最大限の協力を惜しまない、その覚悟も必要である。

死刑に狂奔する日本


世論調査と死刑(1)
死刑廃止論の論調についても疑問を呈しており、感情論だけで死刑廃止を唱えてよいものか、と考えさせられます。いろいろな角度から考えることが必要かな、と思います。ボリュームがありますが読む価値もあります。


もっと読みたい方はこちらにまとまっています。
死刑FAQ (適宜更新)(村野瀬玲奈の秘書課広報室)
posted by KEN-NYE at 09:48 | TrackBack(0) | 日記諸々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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